読書と長生き / by Noriko Ikedastemo

タイトルだけ見て、「なんでやねん」と思わずツッコミを入れた論文がありました。以前「テレビの見過ぎにご注意を。」で、座る時間が長いと危険ですということを書いたところですから。でも、読んでみるとふーん面白い、、ということで今回は読書と長生きについて研究した論文を紹介します。

読書と健康との関係については、これまでもいくつか研究がされ、死亡率を減らすとかなんの効果もないとか、結果は一致しませんでした。Bavishiらは、読書は寿命を延ばすことと関連するのか、あるとすれば「何を」読めばいいのか(ここがこの論文のミソらしいです)、認知力は読書効果に影響を与えるのか、を調べるため、50歳以上の3635人の読書パターン、年齢、性別、教育、経済状態、健康状態、認知スコアなどなどの情報を集め、平均10年間フォローしました(参考文献1)。フォロー期間中に27%の方が亡くなられたとのことです。

さて、皆さんは先週、「本」を読んだ時間は合計何時間ですか?

①  0時間  ② 3.5時間未満  ③ 3.5時間以上

では先週、「新聞や雑誌」を読んだ時間は合計何時間ですか?

①  2時間以下  ② 2時間以上7時間未満  ③ 7時間以上 

 

上記は実際参考文献1の中での質問です。実際は時間を聞いただけで、全員を上記3つのグループに分けて分析しました。その結果

「本」を読むグループ②③では、明らかに死亡率が低下していることがわかりました。(② 17%低下 ③ 23%低下)

「新聞や雑誌」を読むグループでは③のみ死亡率が低下していました(11%低下)

どのレベルでも「本」を読むことの方が、「新聞や雑誌」を読むより、延命効果を強く認めました。

皆さんはどのグループに入りましたか?

教育や経済状態など、様々な条件を調整しても効果に変化はありませんでした。また、認知レベルが高いから読書時間が長いわけではなく、読書に没頭する➡︎認知状態を維持するのに役立ち、それが延命効果に関連したということです。

 

「本」を読むには2つの認知プロセスを必要とします。読み進みながらこれとこれがつながるんだな、といった関連性を見つけたり、これってこうしたら普段の生活に使えるなと考えたり、内容に自問自答したり、といった没頭するプロセス。そして、登場人物への感情移入、他人の感情を理解するといった認知プロセス。そういったことがストレスを減らし、健康に影響するかもとBavishiらは考えました。また、雑誌、新聞よりは「本」をよむほうが、テーマや登場人物が多くより深く考えるのではないかとのことで、「何を読むか」にも注目して分析したとのことです。

この研究では、「1日30分の読書」が、そうでない人と比べて延命効果を示しました。65歳以上は1日平均4.4時間テレビを見ていたとのことで、その時間を少し読書に分けるとか、雑誌を読む時間が明らかに長かったので雑誌から本に変えるとかがオススメだそうです。また、キンドルなどの電子本やオーディオブックだったら体を動かしながらの読書ができるので、そんなことも将来調べたらいいかもと述べていました。

少し前「読書芸人」の番組を見て、やっぱり本って面白いんだと思ってましたが、読書のステキなところをまた一つ知った感じです。

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