みんな必ず年をとる。 / by Noriko Ikedastemo

皆さんは「年をとるのはステキなことだ」と思われますか?正直なところ、私には難しいです。でも、「年をとるのはイヤだけど、仕方がないからとりあえず今に集中。」とか「まだまだ年だなんて言わせないよ。」くらいなら考えられます。

 今回は、自分で自分をいくつくらいに感じているか、また、「年をとること」に対してポジティブに考えるかネガティブに考えるか、そんな「考え方」が後々心や体の問題を引き起こすかもしれないというお話です。

まずは「自分は実際の年齢より年をとっている」と考える(=主観年齢が高い)こととその影響についての報告です。主観年齢が高いことは、認知機能障害や急激な認知機能低下、さらには死亡率と関連するという報告もあるようです。

その中のひとつ、主観年齢が認知機能や認知症のリスクと関連するかどうかを調べた結果を紹介します(参考文献1)。

65歳以上の5748人に主観年齢(自分が何歳くらいと感じるかということ)、認知機能その他の項目(運動や抑うつ少女など)を調べ、2年から4年経過観察をしました。経過の中で、「正常」「認知機能障害(認知症ではない)」「認知症」の3つのグループに振り分けていきました。

その結果、主観年齢が高い人は、認知障害や認知症のリスクが増加していたことがわかりました。運動不足と抑うつ症状は、認知機能障害や認知症と部分的に関連していたということです。

 

続いて、「年をとること」に対してネガティブに考える、年をとるのはいいことじゃない、という考え方はどんな影響を与えるのでしょうか。

アメリカで、40歳以上の1170人を対象として、主観年齢、年をとることに対する考え方、幸福度について調べた結果が報告されました(参考文献2)。自分の年は実際の年と比べて年上・同じ・年下のうちのどれと感じるか、生活環境、健康度、日頃のいい感情や悪い感情、人生の満足度などについてのアンケート調査を行い、10年間追跡しました。その結果

主観年齢が高い人で、かつ、年をとることに対しネガティブに考えている人は、その後の人生で満足度・幸福度がかなり低い、ということがわかりました。主観年齢が高い人でも、年をとることに対してポジティブに考えている人では、そのような関係は認めませんでした。

幸福度と満足度だけかい、と思われる人もいるでしょう。でもこの幸福度、満足度という心の状態は体に影響します。幸福に感じている、満足に感じていることは体にとってストレスの少ない環境になるのです。

例えば他の報告では、年をとることに対してネガティブに考える人はそうでない人と比べて

高齢者では生きる意欲が減少。

心臓や血管に対して大きなストレスを引き起こす。

認知機能、理解力、運動能力を低下させる。

死亡率が高い。

などなど、身体状況と関連していることが報告されています(全て、参考文献2の中の参考文献に載っております。興味のある方は文献2よりまごびきしてください。)

 

相田みつをさんの言葉に、「しあわせはいつもじぶんのこころがきめる」という言葉があります。そしてその「こころ」は、「体」と密接につながり影響を与えます。「ああーまたひとつ年とるわ。いやだいやだ、年をとってどうなっていくのか、、いやだし心配だし。。」と考えるのではなく、「みんな年をとるもんね。まあでも自分はまだまだ若いと思ってますけれど。ふふふ。」てな感じで考えるだけで、その後の心にも体にもいい影響を及ぼすかもしれないなら、簡単ではないですか。どうしたって絶対に年はとるんですから。嫌がったり心配したりしてストレスにせず、今この瞬間を生きてポジティブに考えることが、アンチエイジングにつながりますよ。

 

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