その不眠、食事が原因かも? / by Noriko Ikedastemo

なかなか寝付けない、夜中に目が覚める、目が覚めても疲れていて寝た気がしない・・・今回は、そんな不眠の症状がもしかしてあなたの食生活と関係しているかも。というお話です。

不眠は、仕事への影響だけでなく、事故や高血圧、糖尿病、生活の質と関連します。不眠の原因としては加齢、経済的不安、ストレス、うつ状態、タバコ、酒、運動不足などが関連しています。今回は食事と不眠の関係について、まずは日本人での研究結果を紹介します(参考文献1)。

愛知県で登録された労働者4435人(勤務時間が不規則なシフト勤務の人は含まない)に対して、食事(タンパク質、脂質、炭水化物)と不眠の症状(寝付けない、途中で目が覚める、睡眠の質が低い)についてアンケート調査を行いました。

その結果

タンパク質の摂取量が「少ない」(全エネルギー量の16%未満)人は、入眠困難(寝付けない)と睡眠の質が悪い(寝ても寝た気がせず疲れている)ことと関連あり。

タンパク質摂取量が「多い」(同19%以上)人は、中途覚醒(夜中目がさめる)と関連あり。

炭水化物摂取が少ない(同50%未満)人は、中途覚醒と関連あり。

脂質は特に不眠症状と関連なし。

という結果でした。

 

睡眠に必要なセロトニンやメラトニンなどのホルモンを作るためには、食事のタンパク質に含まれるトリプトファンが必要になります。しかし食事タンパクにはトリプトファンの他に、トリプトファンが脳に到達するのを邪魔するLNAAsというアミノ酸や、興奮した時に出るホルモンであるカテコラミンの材料となるチロシンも含まれています。良眠のために必要なアミノ酸も、覚醒や興奮に必要なアミノ酸もタンパク質の中に一緒に含まれているということですね。

筆者らは、さらなる研究が必要としながらも、今回の研究結果について「タンパク質摂取が少ないと、トリプトファンが減ってセロトニンやメラトニンなどが作れなくなってしまう➡︎寝付けない。タンパク摂取が多いとLNAAsやチロシンも増えてカテコラミンも増えやすくなる➡︎夜中目が覚めてしまう」のではないか、と推測しています。

 

また、最近海外からも最近不眠と食べ物の関係についての報告がありました(参考文献2)。

アメリカで、2004年に不眠症疑いや不眠症状がある男性15273人と、食事について調査しました。その結果不眠症疑いの男性は

1日摂取エネルギーが35.8Kcal高い。

トランス脂肪酸摂取量とナトリウム摂取量が多く、野菜摂取量が少ない。

ことがわかりました。

「トランス脂肪酸」とは、脂肪酸の一種で多くは油の加工・精製過程で生成されます。具体的な食べ物でいうと、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、それらを使って作るパン、ケーキ、ドーナツ、揚げ物、スナック菓子などに多く含まれます。(参考サイト1

 

睡眠剤もときには必要なこともあります。でもその前にできることー運動や、寝る前にスマホやテレビなど明るい光で脳を覚醒させないことーそれ以外にも、

オーバーカロリーではないか。

食事の塩分が多すぎないか。

トランス脂肪酸の多い加工食品(揚げ物やスナック菓子など)を食べ過ぎていないか。

野菜をきちんと食べているか。

タンパク質は適量とっているか。

を確認して、どれか心当たりがあれば食事を変えてみるのも一つの方法かもしれません。

 

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