ステキな脂肪〜はたらき編〜 / by Noriko Ikedastemo

世の中にステキな人と残念な人がいるように、脂肪にもステキなやつと、あかんやつがあります。今回は脂肪の「ステキなほうのはたらき」についての話と、脂肪といってもコレステロールとか中性脂肪とかオメガ3とか何がどないやねんなので、まとめてみました。

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脂質とは

学術的にいうと、生物から取り出せて水に溶けない物質を全部ひっくるめて「脂質」といい、「脂肪」は食事の栄養素のひとつ(炭水化物、タンパク質、脂肪)。人間は、「脂質」のほとんどを「脂肪」として摂取します。

脂質は、エネルギー源以外にも、細胞膜を作るなど色んな働きをしてるのですが、その中でもわかりやすくステキな働きについて紹介します。

 

脳の半分は脂質でできている。

脳機能に脂質はとっても大事です。有名なオメガ3系脂肪酸のDHAは、アルツハイマーの予防や学習能力アップの報告があり、研究がすすめられています。

 

美容ビタミンたちの吸収、運搬をする。

お肌、粘膜、目の健康に必要なビタミンA、骨の健康に必要なビタミンD、酸化を抑えて血流をよくするビタミンE、血がかたまるのに必要なビタミンK、これらはすべて脂溶性ビタミンです。この大事な脂溶性ビタミンの吸収と運搬に必要なのが、そう、脂質です。

 

するする快便〜

脂肪が少ないと便が硬くなって出しにくくなります。さらに、中性脂肪が腸の中で分解されて脂肪酸になると、腸を刺激して排便をスムーズにしてくれます。

 

満腹長持ち、食欲抑える。

ダイエットといえば脂肪燃焼とか、落とすとか、体についている脂肪を減らしたいので、とにかく脂肪を食べないようにする人がいます。脂肪を減らす、ということはその代わりに炭水化物や糖質を増やす、ということ。この2つから必要なエネルギーを補おうとすると、たくさん食べないといけません。

また、脂質は炭水化物や糖質より消化するのに時間がかかるので、長く胃にとどまって満腹感をあたえてくれます。さらに腸に到達すると今度は腸を刺激して、食欲を抑える「コレシストキニン」というホルモンを分泌させます。

つまり食べたものに脂肪分がすくないと、食べてもすぐお腹が減るわ、食欲を抑えるホルモンも出ないわ、かえって食欲に火をつけてしまうのです。

 

どうですか、ステキでしょう。だからといって脂肪をとりすぎると、あかんやつになってしまうんです。 どんなふうにあかんやつになるかの前に、脂質の分類についてなんとなく分かっておかないといけません。なぜかと言うと、それぞれ影響しあいながらもそれぞれ別の場所であかんことをするからです。

 

脂質の分類

色々なサイトを見ていると脂質をごっちゃにして説明してるようですので、大雑把ですが整理してみました。細かく書き出すとキリがないので、よく聞くものだけを表にしてみました。

 

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表の中で赤い丸が付いているのは、食事から摂取しないといけない「必須脂肪酸」です。

コレステロールは体内で作られるので、摂取不足で欠乏症になることはないと言われています。植物性の食品にコレステロールほとんどは入っていませんが、ベジタリアンや、もっと厳しく卵も食べないビーガンの人々、健康被害は問題になっていません。体内のホルモンもちゃんと作れているということです。

 

厚生労働省による食事摂取基準(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf)によると、全摂取エネルギーのうち、20〜30%は脂肪からとるのが基準のようです。(注意!たんぱく質と炭水化物は1gあたり4キロカロリー、脂質は1gあたり9キロカロリーです。)取りすぎには注意ですよ!!

次回は、脂肪のあかんほうの働きに続きます。

 

昨年ウェブサイトを立ち上げてから今年マインドフルネスの話まで、とにかく「定期的に書く」ことに必死になっていました。その後その考え方をやめて、信頼できる情報というだけでなく他ではあまり見つけられないようなことを書こうと決めたのですが、なかなか納得する記事が書けず。ずっと期間が空いていましたが、実はこの間にいくつも書きかけてはボツにした記事がいくつもありました。これからも悩みながら時間もかかると思いますが、自分が納得できる良い記事を書いていきたいと思います。

今年もあと数時間で終わろうとしております。みなさまどうぞ良いお年をお迎え下さい。そして来年からもまた、どうぞ宜しくお願いいたします。

 

参考文献

1. 栄養素の通になる 第3版 女子栄養大学教授 上西一弘 女子栄養大学出版部

2. 治す食事 患う食事 医道の日本社

3. 日本食品標準成分表2015版 p.64-65.  食品成分表2016 p.222-223, p.318-321