デスクワーク仕事の日にできるちょっと体にいいこと / by Noriko Ikedastemo

前回は、家事も体を動かす仕事も立派な運動です、というお話でした。では、仕事は完全にデスクワーク、運動する時間もなかなか取れません、という人にちょっとでもいい情報はないものでしょうか。

デスクワーク中心の仕事でヘトヘト。早起きしてジョギングとか、体にいいことはわかってても無理です。そんな人たちでも仕事の日にトライできそうな、ちょっと体にいいことあればいいですね。そんな報告がいくつかあります(全て文献1の中の参考文献です)。

・立ってデスクワークができるスタンディングテーブルを使って、座ったり立ったりしながら仕事をした結果、座りっぱなしと比べて集中力、注意力、活気などが増加、疲労感が減少。

・ハイテク企業の会社員(つまりデスクワークオンリーの人ということですかね)に8週間早歩きを続けてもらうと、集中力が増え疲労感が減少。

そして今回紹介するのは、1時間デスクワークをしたら5分歩く。それだけで、気分が上がり、集中力を保ったままだるさが取れ、仕事終わりの空腹感も減った、という報告です(参考文献1)。

Beigorigunanらは、(1)朝まとめて歩く。(2)1日の間にちょっとだけ、何回も動く。(3)ずーっと座り続ける。これらで、気分、エネルギーレベル、認知機能にどのように変わるかを調べました(参考文献1)。

その具体的な内容はこちら

30人のデスクワークの人に、

(1)仕事が始まる前に30分歩き、残りの5時間半はデスクワーク 

(2)毎時間最初の5分間歩いてからデスクワーク。合計6時間

(3)座りっぱなしで6時間デスクワーク(トイレはいつも通り行ってOK)

すべての方法で仕事をしてもらいました。それぞれの期間、血液検査でストレスホルモンを測定したり、様々な質問に答えてもらい結果を分析しました。

その結果がこちら

(1)と(2)の期間中は明らかに(3)と比べて気力、活力が上昇。また(2)の期間中は、仕事が終わった後の気分がよく、だるさが取れ、空腹感も少なくなっていました。認知機能、ストレスホルモンの数値については変化は認めませんでした。

ストレスホルモンの値は統計学的な差は認めなかったものの、気分・活気のスコアと連動はしていたので、小分けの運動がストレス予防と関連しているかもしれません。また、疲労がたまると何か食べたくなる傾向になりますが、運動を小分けにした時では空腹感が減っています。空腹感が減れば、ついついおやつに手が伸びたりしないので、体重コントロールにも有効です。

調べた人数も期間も少ないですが、このようにきっちりした管理下で、運動を5分という短時間に小分けにすることの効果について調べたのはこの文献が初めてだそうです。1回5分というほんの少しの運動でも、まとめて朝30分歩くより健康増進につながりました。今後はもっと人数を増やした長期間の研究が必要であると著者は述べています。

 

1時間座ったらわざわざ遠い方のトイレに行ってみたり階段を使ってみたり。高価なスタンディングデスクがなくても、何かと立ったり座ったり。会社の行き帰りに頑張って早歩きしてみたり。忙しい仕事の日でも、何かしらちょっとできることはありそうですよ。

 

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参考文献

1. A.Bergouignan et al. Effect of frequent interruptions of prolonged sitting on self-perceived levels of energy,mood,food cravings and cognitive function. International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity 2016 13; 113