楽観的に考えることと病気のリスクとの関係 / by Noriko Ikedastemo

今回も心と体の関係についての話です。「楽観的」とは、「まあなんとかなるさ〜」と、ものごとがうまくいくと考えて心配しないことを言います。その性格、25%は遺伝的なものとのこと。「楽観的である」と心臓病のリスクが減る、ということについてはこれまでも報告がありました。まあ、いつも心配したり悪いことを考えてドキドキしていると、交感神経が刺激されて血管もきゅうう〜っとなって血圧も上がりますものね(血管のアンチエイジング Part.3付録)。私も、心配しすぎて不整脈が出たことがあります。

今回、「楽観的であること」と「心臓病やそれ以外の死亡原因になる病気」との関係を大規模に研究した結果が出ましたので、そちらを紹介します。

Kimらは、平均70歳、7万人の女性に対し、どれくらい楽観的であるかを点数にするテストを行い、健康状態などを調べながら6年間追跡しました(参考文献1)。楽観的なレベル(点数)により、グループ分けをして解析しました。その結果

最初の時点でより楽観的であった人は、そうでない人たちと比べて高血圧、高コレステロール血症、2型糖尿病、うつ、の人が少ない傾向にありました。

最終的に、もっとも楽観的なグループの人は、もっとも楽観的でない(悲観的な)グループの人と比べて

全死亡率は29%低下

がんによる死亡率は16%低下

心臓病による死亡率は38%低下

脳卒中による死亡率は39%低下

呼吸器疾患による死亡率は37%低下

感染症による死亡率は52% 低下

楽観的である人々は、心臓病だけでなく、ほぼすべての主な死因においてリスクが下がりました。

 

楽観的な人についてははこれまでも、そうでない人と比べて

ワクチン接種後の免疫反応が良い。

楽観のレベルで免疫レベルも変化する。

炎症マーカーが低い。(炎症マーカーが高いと心臓病のリスクが高いと言われています。「孤独と不健康」)

血中の抗酸化物質が多い。(抗酸化物質とは、有害な活性酸素を弱めたり消したりする、アンチエイジングに大切な物質です。)

免疫反応が良い。

などなど、体にいいことが何かと報告されています(文献1の参考文献)。

 

私自身はものすごく心配性でネガティブな性格です。母からの遺伝だから仕方ないなと長年思っていました。しかし楽観的であることの25%が遺伝であるとのこと。つまり75%は努力で変えられるということです。そして、そんなに難しくないトレーニングで楽観的になれたという比較試験の報告がいくつかあるようです(文献1の参考文献)。

私と同じように心配性の方、次回はその報告の中のひとつを紹介しますので一緒にやってみませんか。

ちなみに、「楽観的であること」は身体活動、より良い睡眠、禁煙、より健康な食事と関連しているという報告もあります。やっぱり全部つながってて、これだけしてればいいってことないんですよね〜。

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参考文献

1. E.Kim et al. Optimism and cause-specific mortality: A prospective cohort study. American Journal of epidemiology. Vol. 185, No1. December 7,2016.