脳のアンチエイジング part 3 地中海料理 / by Noriko Ikedastemo

みなさんこんにちは。今回のテーマはこちら。

アルツハイマー病と地中海料理

以前「認知症予防のために、生活習慣の改善を。」でも述べましたが、生活習慣病は脳血管型認知症の発症リスクを高めます。正しい食生活で生活習慣病を治すことは、脳血管型認知症の予防につながります。

さらにアルツハイマー病も、食生活を中心とした生活習慣を見直し改善することにより、ある程度予防が可能であることが指摘されつつあります。特に地中海料理は、アルツハイマー病や認知機能低下の予防にも有効であることが認められてきています。

そのうちの一つの研究結果、Scarmeasらの報告(文献1)です。

ニューヨークに住む認知症のない1880人の高齢者に対して、1992年から2006年までの間、運動・食事内容・認知症発症について調査しました。最終的に282人がアルツハイマー病を発症したのですが、地中海食をよく食べる人はそうでない人に比べ40%アルツハイマー発症リスクが低かったことがわかりました。また、運動に関しても、そうでない人と比べると34%アルツハイマー病発症リスクが低いことがわかりました。それぞれ独立した因子でアルツハイマー予防に役立っていました。

ステキですね。では一体、「地中海料理」ってどんな食事なのでしょうか?

 

地中海料理の特徴

地中海料理には

  1. 緑黄色野菜、果物が豊富で、抗酸化物質を多く取ることになり、活性酸素から体を守ることができる。
  2. 食物繊維を多く含む豆類・きのこ類の料理が多い。
  3. 全粒粉の穀物(パスタ、シリアル)を食べることが多い。
  4. 獣肉を少なめに、魚介類(特に背の青い魚)を多めにとる。
  5. 主に使う油はオリーブオイルである。
  6. 香りの高いハーブ、カレー粉をうまく使い、塩分控えめである。
  7. 食事と一緒に適量のワインを飲む。

という、7つの特徴があります。ただし、オリーブオイルとワインは適量を心がけましょう。摂りすぎは禁物です。(文献2)

これをわかりやすく図で示したものに、「地中海食ピラミッド」があります。それがこちら。

 

上の絵の部分を字にしてわかりやすくしたものがこちら。

「地中海料理」と言われると敷居が高いですが、上に書いた特徴に沿った料理なら、和食に近い感覚で作れそうです。今回は具体的なレシピを栄養士に紹介してもらいました。

 

アジの彩りトマトソース〜夏野菜たっぷりで地中海風に〜

(材料2人分)

  • アジ  2匹   
  • 片栗粉 大さじ1杯
  • オリーブオイル 大さじ1杯(A)大さじ1/4杯(B)
  • ピーマン 小2個(赤、黄、緑なんでもOK)
  • 玉ねぎ 1/2個
  • なす 1/2本
  • トマト 1個
  • 顆粒コンソメ 小さじ1杯
  • 塩コショウ 少々

(作り方)

  1. アジを3枚におろし、塩コショウで下味をつける。片栗粉をまぶし、オリーブオイルでこんがり焼き、皿に盛る。
  2. ピーマン、玉ねぎ、なすを食べやすい大きさに切り、オリーブオイル(B)で炒める。
  3. 2にざく切りしたトマトを加え、コンソメを入れて水気がなくなるまで煮る。
  4. 1 に3 をかけて、彩りにパセリ(バジル)を飾る。

(1人分の栄養量)

エネルギー : 248kcal、タンパク質 : 18.1g、脂質 : 13.1g、炭水化物 : 13.9g、食塩相当量 : 1.4g 

 

美味しそうですね。ただ、忙しい世の中、わずかな時間でも短縮したいところです。

1. アジを3枚におろし

の時点で、ハードルが上がります。

さらに、「片栗粉をまぶし、オリーブオイルでこんがり焼き、、」は、AGE(終末糖化産物。いずれ特集を組みますが、今はこちらを参考にしてください)を気にする私には避けたい行程です。

ということで、この素晴らしいレシピを、「時間ないねん」さん用にアレンジして作ってみました。

1. 塩サバの切り身を一口サイズに切り、フライパンに入れる。酒を少量回しいれ、中火で6〜7分蒸し焼き、その後火を止めて蓋をしたまま10分程度蒸らして、皿に盛る。

2. 以後は元のレシピと同じです。

フライパンに塩サバを入れた後は火を止める以外放置ですから、その間に野菜を切ったり、切った後の後片付けまでできました。

なぜ塩サバにしたかというと、買い物に行ったらアジ丸ごとか塩サバしか売っていなかったからです、、味付けはコンソメだけですが美味しくいただきました。サバもオメガ3脂肪酸が豊富な代表的な青魚です。

塩分が気になる場合、塩サバではなくサバの切り身に塩少々でいいですよね。ちなみに、一口サイズに切っても結局骨があって一口では食べられず、わざわざ切る必要はありませんでした。小さめに切らない場合は、蒸し時間を調節してくださいね。

 

個人的には和食がイチバンだと思っています。ただ、伝統的な和食だと漬物や塩鮭など塩分過多気味になるのも事実。糖の摂りすぎも酸化ストレスにつながりますが、塩分過剰も酸化ストレスにつながります。

でも、身近に食材があって続けられなければ意味がない。という同じ意見から、「地中海風」な和食に注目したレシピブックを発見しました。「糖尿病とアルツハイマー病を予防する地中海式和食レシピ」という本です。地中海食は、そもそも地中海の地域住民に心臓病が少ないことから注目され始めたようですね。最初のレシピがやっぱり「アジは3枚におろして」から始まっていました。「アジを3枚におろす」をハードルに感じるのは、私だけだったのでしょうか。。

 

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参考文献

1. Nikolas Scarmeas et al : Physical Activity,diet,and risk of Alzheimer disease. JAMA, August12, 2009 vol302,No.6

2. 認知症疾患治療ガイドライン2010 第4章CQ4A-7 p.183