運動と血管のアンチエイジング (part 1) / by Noriko Ikedastemo

皆さんこんにちは。最初のテーマは、「運動と血管のアンチエイジング」です。

「人は血管とともに老いる。」

アメリカの内科医ウィリアム・オスラー博士の言葉です。この重要な臓器を若々しく保つために、どんな情報があって何ができるのか、一緒にみていきましょう。

動脈硬化と高血圧はなぜこわいのか

まずは動脈硬化と高血圧はなぜこわいのかという基本から入っていきたいと思います。平成26年死因別死亡数の割合(厚生労働省統計)によると、

第1位 がん

第2位 心疾患

第3位 肺炎

第4位 脳血管疾患

となっています。

この2位と4位、心疾患と脳血管疾患を合わせた死亡率は、1位のがんに匹敵します。そしてその原因として動脈硬化、高血圧が大きく関わっているのです。ではどのように関わっているのでしょうか。

血管の老化は動脈から始まり、コレステロールが動脈の壁に貯まりしなやかさを失って硬くなったり狭くなったりします。これを動脈硬化と言います。新しい水道のホースと古くなったホースを思い浮かべてください。柔らかくスムーズに水が流れる新しいホース、硬くて中に汚れがこびりついて狭くなった古いホース。この古いホースが動脈硬化の状態です。血圧とは血管にかかる圧力のこと。血管にかかる圧力が高い状態を高血圧と言います。

血中の脂質や血糖値が高いと血液がドロドロになり、より動脈硬化がすすみます。動脈が硬くなり流れが悪くなると、血圧が上がり、血圧が上がるとさらに動脈硬化が進むという、悪循環になります。そして最終的に脳出血や脳梗塞、狭心症や心筋梗塞など、命に関わる病気を引き起こすのです。(他にも閉塞性動脈硬化症(足の血流が悪くなって歩けなくなったり、重症の場合には足を切断しなければならなくなる病気)等も引き起こします。)

しかも、急にかなりの高血圧にならない限り、症状はありません。症状がないにもかかわらず、放っておくと寿命を縮めることにつながることから「サイレントキラー:静かなる殺人者」と呼ばれています。これが「こわい」とされる理由です。

 
 

 

「有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)運動を行う」

多くの試験や論文をもとに、高血圧治療ガイドライン(2014)でも推奨され上記のように表記されています。

では次から、それら報告の中からいくつか興味深い情報を紹介したいと思います。

運動と血管のアンチエイジングPart 2Part 3に続きます。